鏡ノ欠片

1.邂逅:プロローグ

―――毎日が退屈だ。いつも同じ、繰り返し。
そんなコトはきっと、誰もが一度は思うことだろう。
でも本当に、そうだろうか。

たとえば。
今日は道端の木に、鳥が止まっている。
たとえば。
見知らぬ誰かに、道を尋ねられる。
たとえば、いつもの景色の片隅で。
名も顔も知らぬ誰かが、息絶えている、とか。

何かがいつも、変わっているのだ。
それでも日々の大筋には、たいていの場合、何ら影響が無いが。
…少々話が横道にそれた。
もし周りに、そんなコトを言っている奴がいるなら
すぐにでも立場なり、身体なり、入れ替えてやりたいと思う。

ヒトって言うものは、どうにも都合のイイ頭の持ち主らしくて
退屈を壊す何かが、シアワセな何かだと信じてる。
もっとも、中には”不幸”を望む ( やから ) もいるが、あくまでも他人の不幸だ。
さすがに自分の不幸を望む酔狂は、あまり多くはないだろう。

―――もしかしたら自分が、その酔狂かもしれないけれど。

退屈なら、自分で何かすれば良いじゃないか。
同じことだ。
本当に自分自身に、そんなことをする度胸があれば
誰も巻き込まずに、問題は解決するのに。

そんな考えても仕方のないコトばかりに
思いを巡らせては、帰路につく。
ここ最近は、それが”いつもの繰り返し”。

いつの間にか、宿舎の前まで来ていたけど
中に入るのも許されないのか、すぐに横手から声がかかった。
―――またいつもの、繰り返しだった。


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〜はじめに〜
管理人‐灰の中で、何か落書き絵を描くキッカケになる話が欲しいなと。
そんな思いから始まった長編ものです。
まだアップは我慢する予定だったんですが、限界でした(笑
落書きはどうしたって言うくらいの勢いで、こちらが更新されてます、あらら。
自然な流れで人名を出そうと思ったら、主人公の名前が3話まで出せず。
訳あって主に人外中心の話な上に、しばらくマトモな会話がありませんが (!
少しでも、楽しんでいただけると幸いです。